生き物にはそれぞれ何か存在する理由があるのでは、と思っておりまして。地球での壮大で緻密な循環を有名な少数の生き物が担うのは難しいような気がするので、きっと大多数の生き物が関与しているのだろう、くらいの考えなんですが。目に見えないくらい小さくて無数に存在する微生物もスゴイのですが、次に小さくて膨大な数存在するのが虫ではないかと。発見されれている昆虫は100万種類以上で全動植物の54%を占めているそうです。
この全てを調査することは難しいでしょうし、生涯縁のない生物もいるかと思いますが、可能な限り知っていけたらいいな、と。大きく分けると虫の役割は、花粉を運ぶこと、死骸や枯れ葉などを分解すること、捕食などを通じて生態系のバランスをとること、の3つだそうです。

そこで、ガなんですが、夜ライトの光に集まっていたり壁にとまっている様子を見るのですが、いったいどんな役割があるんだろうかと。姿が似ている昆虫である蝶は、花の蜜を吸いに来て、身体についた花粉を運ぶというイメージがあるのですが、ガについては知りませんでした。そう思っていたら最近、ガも花粉を運ぶことを知りまして。ガはミツバチよりも効率的な受粉媒介者であることが、新たな研究で明らかになったと。
昼はミツバチやチョウ、夜はガが受粉のお手伝いをすると。ミツバチも花粉を運ぶスペシャリストのイメージでしたが、ガはさらに効率的だそうです。確かに全身が毛に覆われているイメージなので、全身に花粉が付きそうな気もします。ガは野の花から低木や高木の花まで様々な種類の花粉を運んでくれるそうです。特にガは栽培されているイチゴや柑橘系などの花粉を運んでくれるとのことで、頭が上がりませんね。ガ、スゴイ。
ミツバチと同じように植物の受粉をする「蛾」は過小評価されている
また、ミツバチやチョウは特定の植物の花粉を運ぶ傾向があり、ガは多様な植物の花粉をまんべんなく運ぶ傾向があるそうです。そもそも花粉を運ぶ夜間の研究は、最近始まったばかりなのですね。これからも、いろんな昆虫の存在する理由が明らかになっていくと嬉しいですね。
ハチやチョウと同じくらい「ガ」が花粉媒介者として重要な役割を果たしていると判明
ガの中には超音波をキャッチしたり、発信したりするのもいるそうで。まだ未発見の虫や能力もたくさんありそうですし、どうやってこんな多種多様な星になったんでしょうか。地球スゴイ。