六角形に敬意を表して

敬意を表して

摩擦を調べていたときに見つけたのですが、壁にくっつくための摩擦の強い手足を持つ、カエルやキリギリスの手足を拡大すると六角形の構造が見つかるそうです。自然のなかには六角形のものが多く見つかるようですね。

自然を真似して世界を変える:摩擦を操る動物|ヨルワシ(Eryr13)
摩擦というと貿易摩擦とか人間関係の摩擦とかあんまりいい言葉では使われていませんが、科学技術として非常に重要な概念になります。 実際、摩擦がなくなれば、私たちは何かをつかむことも歩くことも、ほとんど何もできなくなります。 私たちは生まれながら...

有名なものは、ハチの巣のハニカム構造、雪の結晶、カメの甲羅など。そもそも六角形は空間的に効率がいいのですね。隙間なく敷きつめることが可能な図形、三角形、四角形、六角形の中で最も空間が大きい形であり、最も円に近い形であると。これが円だと敷き詰めるときに隙間ができてしまうと。六角形の強みですね。

ハチの巣はなぜ六角形なの? 合理的な形をつくる小さくて優秀な建築家たち | ログミーBusiness
小さな建築家たちによる、驚くべき3つの建造物ハンク・グリーン氏:ピザハット、タコベルなどの複合施設やショッピングセンターの高層ビルが現れるずっと前、自然界にはそれぞれ設計者がいました。どんな生き物でも生活のため、子供を育てるため、必要に迫ら...

他には、マグマが固まった柱状節理の岩というのも六角柱の形をしているようです。この岩や、昆虫の複眼、シャボン泡の膜など、六角形を形作るのですが、これらは小さい核のようなものが成長して膨らんで形成されるのですね。膨らむ際に、隣り合ったものも膨らんできて、その境が直線になり、自然と隙間が埋まり、結果として六角形になるようです。六角形スゴイ。

六角形と自然のはなし|にした
これはフェンリルデザインとテクノロジーAdevent Calendar 202219日目の記事です。 突然ですが皆さん、下の写真は何か分かりますか? これは島根県出雲市の日御碕で撮影した柱状節理(ちゅうじょうせつり)という奇岩です。 溶岩が...

そして、分子の世界まで広げると、ベンゼン環、フラーレン構造など、かなり多くの六角形が見つかります。立体的にも安定しているんでしょうね。多角形や立体などの幾何学は美しいな、と感じます。分子構造や岩石の結晶構造を見ると様々な幾何学的な形状をしていて、機能的で合理的で美しいというのはスゴイことだなと思っています。

鉱物の結晶

これも最近知ったのですが、東洋町甲浦で見つかったパレオディクチオンと呼ばれる4000万年前の化石。何かの跡のような六角形の網目状構造があるようですが、何も分かっていないそうです。現在の海底からもパレオディクチオンらしき跡は発見されているみたいですが、それでも何も分からないと。かなり綺麗な六角形ですが、何の跡なんでしょうか不思議ですね。

謎の化石 | 佐川地質館
ようこそ!ゆめとロマンあふれる佐川地質館へ!高知県の佐川地質館は、平成4年8月1日に開館しました。佐川盆地をはじめ県内の地形・地質、ナウマン博士、小林博士の紹介、国内外の化石コレクションや、動く恐竜・ティラノサウルス(3/5大)、プレート運...

地球にある自然の中で生まれた六角形を調べてみました。多くの生物はタンパク質で体を構成しているので、ベンゼン環の六角形の強度が体を支えているのかもしれません。地球を支える岩石も結晶の成す六角形の強度で構築されているのかもしれません。強度の高い構造である六角形はスゴイですね。地球の幾何学スゴイ。

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