地熱を調べていたところ、地中は深くなればなるほど高温になるのであれば、空は高くなればなるほど低温になるのだろうかと思い、調べてみると意外とそうではないようです。対流圏と呼ばれる10km程は高度に伴ってマイナス50~60℃まで下がり、そこから成層圏と呼ばれる50kmまでは0℃まで上がるのですね。そして中間圏と呼ばれる80kmまではマイナス90℃まで下がり、熱圏と呼ばれる500kmまでは1200℃~2000℃まで上がるのだとか。上空にそんな高温エリアがあるのですね。オーロラは熱圏で発生するそうです。
熱圏は、太陽からの紫外線などの電磁波や磁気圏で加速された電子のエネルギーを吸収して高温になるそうですが、空気が凄く薄いので熱く感じることはないと言われているようです。上空の2000℃と地中の6000℃に挟まれていながら、地表の温度はマイナス50度~50度くらいの範囲に収まっているのが不思議に思えます。
また、哺乳類が発する熱である体温も37℃前後に収まっているようです。なぜこの温度なのか、については様々な説があるようですが、体内の化学反応が活発になる温度であったり、菌の増殖を防ぎやすい温度であったりするようです。

外気温がそのまま体温になる動物や植物がいる中で、発熱する植物もいるのですね。花の温度が外気温より0.5°C以上高くできる植物で発熱植物というそうです。サトイモ科の植物には、20°C以上上昇する種もいるそうで、熱によって匂いを拡散したり、昆虫を呼び寄せたり暖めたりするのだとか。熱をコントロールするってスゴイことですね。
熱の発生源としては、太陽から電磁波による熱、地中の放射性崩壊による熱、生体代謝による熱、火などの燃焼現象による熱が主なものだと思われますが、他にもいくつか挙げてみます。
物体の摩擦による摩擦熱も熱の発生源の1つで、大気の摩擦熱のおかげで隕石が空中で燃え尽き、地表が守られているのだと思われます。また、雷などの電気が物体を流れるときに発生するジュール熱や、フェーン現象と呼ばれる湿った空気が山を越えて下りたときに気温が上昇する断熱昇温なども、熱の発生源になっているようです。
地球上の様々な熱を調べてみましたが、熱は活動そのものなのではないか、と思えてきました。熱スゴイ。地球スゴイ。