マントルを調べていると、さらに地球の深部にはコアがあるという話が出て来ます。地球のコアには、外核と内核があり、外核は液体の鉄とニッケルで、内核は固体の鉄とニッケルで構成されているようです。地球の深部に行くほど高圧高温になるため、外核は140万気圧で4000℃以上、内核は360万気圧で5000℃以上という環境だそうです。地球の深さでいうと、外核は2900km~、内核は5150km~なので、直接見ることはできないため、地震波を捉えて分析するのだとか。そして、最近の調査では、新しい発見がいくつかあったようです。
コアとマントルの境目もまだ分からないことが多いようで、どうやらそこに謎の層があるようなのです。マントルは、巨大なリサイクル工場のようになっているようで、潜り込んだ海底プレートをマントルを通じて地表に送り出しているそうです。その循環の途中のプロセスで、リサイクルされた古代の海底プレートは、コアを包み込む毛布にようになっていて、コアの熱を内部に閉じ込めているのだとか。この毛布のおかげでコアの内部は高熱を保ち、地表はちょうどいい温度になっているのでしょうか。

また別の見解では、コアとマントルの境目には、海底プレートの含水鉱物の影響で、コア側に水素が取り込まれ、境目には石英(水晶)などが残されて層を形成しているというものもあるようです。コアを包む水晶の層というのは何か神秘的ですね。
地球のコアに大量の水素があるというのは以前から分かっていたようなのですが、その量は地球上の全海水の30~70倍に相当する量なのだとか。このことから、原始の地球には現在の海水の50倍の水が存在していたと考えられているようです。

これもまた別の見解になりますが、コアとマントルの境目に、数百km幅に及ぶ謎のドーナツ型のトーラス構造があったそうです。コアとマントルの境目は、液体金属の対流と地球の自転によって地球磁場の発生源となっているそうで、このドーナツ構造がレンズにようになり、磁力線を集中させて磁北と磁南が生まれている可能性があるのだとか。コアとマントルの境目の構造が地球全体に影響を与えているのですね。

また、内核のさらに奥に、核の構造が見つかったとか。第5の層や最内核と呼ばれているようですが、内核とは異なる結晶構造になっているようです。内核は地球の自転とは独立して自転しているようで、地球の自転から見ると、速くなったり遅くなったり止まったり反転したりしているようです。結構変動しているようですが、最内核の発見よって新たな解明があるかもしれませんね。

地球のコアあってこその地殻や地表や地磁気圏だと思われますが、見えないところで重要な機能を果たしていることの極みのような現象ですね。地球のコア、スゴイ。地球の構造、スゴイ。