○○ネットワークに敬意を表して

形状に敬意を表して

シアノバクテリアを調べていると、海洋性のシアノバクテリア同士でナノチューブを伸ばして相互につながりバクテリアネットワークを形成している話が出てきました。海のような常に揺れ動いている環境でネットワークを形成するのは凄いですね。

シアノバクテリアの一種であるプロクロロコッカスは、地球上に最も大量に存在する光合成生物だそうで、大気中の酸素の20%近くを作り出しているそうです。海に大量に存在する生物がネットワークを形成するということは、世界中の海はバクテリアネットワークで繋がっているのかもしれませんね。

プロクロロコッカスは、1つの細胞を細く長い銀色のチューブにして隣のバクテリアに橋を架けるようで、3~4つ、多いときは10以上のバクテリアと繋がるのだとか。同じ種だけでなく別種のシアノバクテリアにも繋がっていて、アミノ酸や酵素などの栄養物資をやり取りしているみたいです。

地球上の生命を支える海洋バクテリア、その驚くべきネットワーク
海に最も多く生息する光合成バクテリア間で、ナノチューブでつながるネットワークが形成されていることが発見された。この世界は、わたしたちが考えてきた以上に密接につながり合っているのかもしれない。

ナノチューブは枯草菌や大腸菌などの多くのバクテリアの個体群で見つかっているそうで、大きくはないけれど常に一定の割合でナノチューブが伸びているのだとか。

ナノチューブを別の見方でみると、導電性の生物的ナノワイヤーと見ることもできるそうで、電気生成菌であるジオバクター属はナノワイヤーを使って電子を移動させているそうです。ナノワイヤーは、直径10nm程で、体長の10倍以上の長さになることがあり、メタン菌などは異なる種の生物を結びつけているのだとか。バクテリア・ネットワーク凄いですね。

電子の移動で通信:「微生物のネットワーク」と神経網
ネットワークと聞くと、人間やケーブルのそれを思い浮かべるが、この地球上でネットワーク社会に生きているのは人類だけではない。微生物のネットワークについて、先端分野で研究する専門家が執筆したコラム。

他には、森林の地中の菌根菌が菌糸を伸ばし合って繋がりを形成する菌糸ネットワーク、粘菌が細胞を融合させ合って繋がりを形成する粘菌ネットワークがあるようです。また、生体内における神経網であるニューラルネットワークや、一方通行の血管ネットワークがあるようです。

連結する必要性や効果性、隅々まで行き渡らせる必要性によっては、ネットワーク構造は合理的なのでしょうね。自律分散ということを当たり前のように行っている生物の凄さを感じます。

食べる食べられるという関連性などがあるということもネットワークと呼ぶようですが、今回は物理的に直接つながっているネットワークをピックアップしました。見えないところで、実は繋がっていた、ということが発見されていくのは面白いですね。〇〇ネットワーク、スゴイ。地球の繋がり、スゴイ。

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