樹形に敬意を表して

形状に敬意を表して

木を見ていると美しいと思うことが多く、花も緑も美しいのですが、樹形というもの自体を美しいと感じているのだと思います。樹形にはいくつかの幾何学的な特徴があるようです。

フィボナッチ数列と呼ばれる、前の二つの数値を足して次の数値を求める数列 0,1,1,2,3,5,8,13,・・・は、花びらの数、植物の葉の配置、ヒマワリの種の並び、細胞の増加の様子などに表れてくるようです。樹形においては、1本の幹が、2本に分かれ、上にいくにつれて3本、5本、8本になっていく形に、この数列が表れるようです。

NPO法人 樹木研究会こうべ 植物とフィボナッチ数列

また、五芒星などに表れる黄金比と呼ばれる、1:1.618の比率も自然の中に見つかるようです。樹形では、枝の節から節までの長さと、次の節から節までの長さの比も1.5~1.8に収まるようで、葉の大きさの大小の比率も1.6~1.7に収まるようです。黄金比の長方形から創出される黄金螺旋は、貝殻や台風の形に表れるようです。そもそもフィボナッチ数列自体が、黄金比と関連があり、数列の隣の数字との比率は1.618に収束するのだとか。

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360度を黄金比で分けた黄金角と呼ばれる137.5度も、松ぼっくり、ひまわりの種などに見られるようです。樹形では頭上から見たときの枝の生え方にこの角度が表れるようで、太陽光を受けるのに効率が良いのだとか。

https://gakuen.gifu-net.ed.jp/~contents/museum/golden/page62_3.html

比率などに一定の規則がある場合は、部分と全体が相似形であるフラクタルと呼ばれる形になることが多そうです。シダ植物の葉、海岸線、雲などに表れるようで、樹形では遠くから幹と枝を見た感じと、近くで1本の枝とさらに小さい枝を見た感じが似ているというもののようです。フラクタルは、べき乗則にも関連があり、樹形の枝の長さはべき分布に従うそうです。1本の長い幹と、短い多数の枝で構成される形がべき分布の特徴だそうです。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25891001

樹形を、幹があって枝分かれする構造という意味で捉えると、根っこの部分も葉の葉脈も樹形になっていると思われます。他には、リヒテンブルグ図形と呼ばれる雷の分岐放電の形、樹形石と呼ばれる岩石の隙間に形成された鉱物の形、気管支や血管や神経の枝分かれ、川の枝分かれ、も樹形の1つなのかもしれません。

https://museum.bunmori.tokushima.jp/bb/chigaku/minerals/34.htm

樹形の美しさの背景と、樹形を取る自然物を調べてみましたが、何らかの成長や分岐の形の基本形なのでしょうね。樹形スゴイ。地球のもつ形状、スゴイ。

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