地球の公転による影響を調べていると、季節というものが出て来ます。自転と公転の関係による春分・夏至・秋分・冬至などの時期を目安として、太陽からの入光量が変化して、気温に変化が起き、熱の平衡を取るために風が起こり、風が海流や雲を生み、季節ごとの栄養循環や降雨や降雪をもたらすと思われます。また、岩石や海水は、温まりやすさ・冷めやすさなどの比熱に違いがあるため、温度変化に速い・遅いが発生して、地域の気候の多様性が生まれているようにも思います。
二季・三季・四季・六季
季節は、1年周期で繰り返される自然現象や気候の変化に基づいて、1年をいくつかの時期に分けたものだそうです。日本では春夏秋冬で四季と呼んでいますが、これは自転軸の傾きと緯度の関係によるもので、四季以外には、雨季・乾季などの二季や、場所によっては三季や六季になるのだとか。
生物季節・フェノロジー
季節は、多くの生物にとっての生命の営みに密接だと思われます。植物の発芽・開花・結実・落葉のタイミング、鳥やチョウなどの渡りの時期、昆虫や動物の巣作り・産卵・繁殖の時期、休眠・冬眠など、季節変化に応じてエサが豊富などの適切な時期を選んで営みが行われているようです。これらの生物の営みの季節変化は、生物季節・フェノロジーと呼ばれているそうです。

季節を光や温度で感じ取る生物
季節変化を感じ取る要素は、太陽光、温度、降水量の変化が多いように思われます。昼と夜の長さの変化を感じ取るものを光周性と呼ぶようです。植物の光周性は、昼より夜の長さを重要視しているようで、花芽の形成には光が当たらない時間が必要なのだとか。花芽の準備ができた後、アサガオ、イネ、ダイズなど日が短くなると花をつける植物を短日植物、コムギ、ダイコン、ホウレンソウなど日が長くなると花をつける植物を長日植物と呼ぶそうです。動物の光周性にも、ウマ、オオカミなどの長日性季節繁殖、ヒツジ、ヤギなどの短日性季節繁殖があるみたいですね。

また、温度変化に関して、変温動物である魚類、両生類、爬虫類は季節の影響を強く受けるでしょうし、夏眠や冬眠も気温の影響が強いと思われます。魚類、両生類、爬虫類の繁殖は春から初夏にかけてが多いようで、特に両生類は雨の多い時期の影響も強いようです。鳥類も同じような時期に繁殖を行い、繁殖の前後に渡りの季節、それ以外の時期は換羽の時期などがあるようで、イベントが多く忙しそうですね。
地圏と磁気圏にも季節
生物だけでなく、地球の内部にも季節の影響はあるようで、山陰地方の地震活動は季節変動性があり、春と秋に活発になるそうです。春の雪解けによる地中の変化、秋の多雨による断層の弱化などによって地震が起きやすくなるのだとか。
また、地磁気圏にも季節変動があるようで、春と秋に活発化し、夏と冬に静穏化するのだとか。公転で太陽風の来る向きが変わるので、極方向から来るのか、側面から来るのかで、地磁気圏での受け止め方が変わりそうですね。
季節スゴイ
季節に関することを調べてみましたが、季節の影響は、多くの生物、気流・海流、地中から地磁気圏まで多岐に渡っているようです。1年周期の季節変動が、多くの生物のサイクルに繋がっており、四季折々の美しさとも繋がっているのは、どこか不思議な気もします。一定範囲内での変動という意味では、季節も絶妙なゆらぎの1つなのでしょうね。季節、スゴイ。多様なサイクルを持つ地球、スゴイ。