アルベドを調べていたときから、太陽光を絶妙に反射してくれている雲の重要性を感じていましたが、雨を降らせて水を広範囲に循環させることも加え、雲は凄いなと。理論的にも、ある一定の高度で雲が発生するとは聞いたことがありますが、地上付近が霧のように包まれて視野が塞がれるわけでもなく、衣のように空を覆っている現象を不思議に思ってしまいます。
エアロゾルと雲を呼ぶ生物
地上の塵や微小粒子などのエアロゾルを核として、上昇気流に乗りながら温度が下がり、小さな氷晶ができて雨や雪と共にエアロゾルも地上に戻るという循環システム。この循環も、地球の外に粒子が流出することを防いでいると思われますし、土から生まれたものが土に還るという循環にもなっていると思われます。雲、スゴイ。
エアロゾルを空中に放出することで雲を呼んでいる生物もいるようで、氷核活性細菌、キノコの胞子、動物の糞のアンモニア、植物のテルペン類など、世界は地表から大空まで繋がっているようです。
雲の重さ
雲はふわふわしているイメージがありますが、大雨を降らすだけの水分を保有しているため、雲1km³の重さは500tにも及ぶとか。時々、雲のどこにそんな大量の水があるのだろうか、と思うこともありますが、遠距離でも大きく見えるため、体積も巨大なのでしょうね。雲の中にある水滴は、雨粒の100万分の1の大きさのようで、その小ささが空に浮かび続けられる理由だそうです。

夏と冬の積乱雲
雲は様々な形を取るようですが、その中でも、雷を伴う雲である積乱雲は特殊だそうです。積乱雲は、急激に発達し、激しい天候の変化を伴うそうですが、それぞれの積乱雲には寿命があり、30分~1時間くらいなのだとか。夏のイメージのある積乱雲ですが、日本海側では冬も発生するようで、夏の方が高さがあり、冬の方が雷の1発の威力が強いのだそうです。
積乱雲は地球の発電装置
また、積乱雲は、雷を伴うため、一種の発電システムだという考えがあるようです。積乱雲を発電装置、地面と電離圏の間を巨大なコンデンサー、と見立てると、地球を磁気圏・電離圏まで広がる電流回路とみなすことができるそうです。これは全地球回路(グローバルサーキット)と呼ばれるようで、まだ分からないことが多い研究分野のようです。電気的にも地球上は繋がっているのでしょうね。

超巨大積乱雲スーパーセル
積乱雲は、稀にスーパーセルと呼ばれる超巨大積乱雲になるようで、通常10km程の水平距離は100kmを超え、通常3000m程の高度は15000mを超えて成層圏まで届き、寿命は数時間を上回り、嵐や竜巻を引き起こすのだそうです。中には、その振動エネルギーが、高度300㎞の電離層まで届いたものがあるのだとか。雲にこれほどのエネルギーが集まるのですね。
雲はスゴイ
時折、地球には極端な現象が起こることで、全体のバランスが取られているのだとも思われますが、積乱雲のエネルギーは凄いですね。雲は様々な形に形状を変えながら、時には太陽光から守る日傘になったり、赤外線を吸収して保温する衣になったり、発電機になったり、水を吸い上げるポンプになったり、水を拡散するスプリンクラーになったり、雲の持つ役割の多さはスゴイですね。雲、スゴイ。地球のシステム、スゴイ。