火山に敬意を表して

領域に敬意を表して

プレートを調べていたら、火山の話が出来てきました。火山は、地下のマグマが地表や海底に噴き出してできた山のことで、地球内部の活動が表れるという意味では、火山活動は地球が生きている証と言われることもあるそうです。火山は激しいエネルギーを持つと同時に、様々な恵みをもたらす存在として、重要なようです。

火山のエネルギー

火山のエネルギーは、マグマなどの熱エネルギー、溶岩や火山弾などの爆発・運動エネルギー、地震や空気振動などの振動エネルギー、それぞれが凄まじいエネルギーだそうです。火山の噴火の激しさは、火山爆発指数VEIと呼ばれる指標で表されるようで、噴火物の量によって、0~2:日常的、3~5:数十年単位・大規模、6:100年単位・巨大、7:1000年単位・超巨大、8:10000年単位・非常に巨大、と分類されるようです。火山のエネルギーは電離圏にまで届くほど激しいものもあり、地震の規模や隕石の衝撃と比較されることも多いようです。

気象庁|有史以降の火山活動について
気象庁が提供するページです

新たなものを生み出す力

火山は、そのエネルギーの高さから、新たなものを生み出す場合にも力強く働くようです。火口から出る溶岩が冷え重なって新たな島が生まれたり、海嶺とよばれる海底山脈では、供給されるマグマによって海底プレートが次々に生まれているのだとか。海底地形が大きく隆起した場合には、新たに上昇する海流が生まれているのかもしれませんね。

また、栄養循環に関しても、栄養は海底に流れて行ってしまう中で、溶岩は鉄やリンを、火山灰はカルシウムを地上に循環供給してくれるそうで、かなり貴重な機会のようです。火山は透水性が高く、山麓出る多量の湧き水で多くの生物を支えているのだとか。

他には、火山は、安定的な生態系を適度に破壊する自然攪乱の1つと捉えることができるようで、攪乱後には生態系は再生し、多様性が増すのだそうです。火山は多くの役割を持つのですね。

火山との共生 | 知ろう | 伊豆大島ジオパーク
伊豆大島は、今から数万年前の海底噴火で誕生し、幾度となく噴火を繰り返して成長した火山の島です。 海上に姿を現したばかりの頃は、火山灰や溶岩などの真っ黒い噴出物に辺り一面覆われていました。 やがて風や海流によって運ばれて、あるいは海を渡って飛...

海底火山は生物の宝庫

海底火山の付近には、地熱による熱水が噴き出す熱水噴出孔があり、深海に独特の生態系をつくっているそうです。その驚異の生物密度は、周囲の海底の1万倍以上で、1cm3当たり100億個体を超える微生物がいるのだとか。また、特殊な生物が多く見つかっているようで、太陽光の代わりに赤外線で光合成をする細菌や、メタンや硫化物をエネルギー源にするバクテリアや、発電する微生物がいるそうです。熱水噴出孔の生態系は凄いですね。

深海の発電現象から探る無機物と生命の接点
あるときは海洋調査船に乗り沖縄の海底1,000mへ。またあるときはアイスランドの熱水噴出孔から岩石を採取。

溶岩に住む謎のコオロギ

キラウエア火山で最大規模の噴火が起きた後、溶岩が冷えた大地で生き延びた多細胞生物は、溶岩コオロギと呼ばれる昆虫だけだったようです。他の生物がいない中、風が運んでくる植物や、海の泡をエサとして生き延びるようで、植物が芽吹く頃にはいなくなり、移動先は全く分かっていないそうです。噴火時のみに姿を現す生物、不思議ですね。どこから来てどこに行ってしまったのでしょうか。噴火の後の植生遷移も従来の説とは異なる現象も起きているようですし、火山にまつわる謎は多そうですね。

謎が深すぎる。植物すらいないハワイ溶岩で唯一生き延びる「溶岩コオロギ」 - ナゾロジー
目次キラウエア火山の溶岩原に住む唯一の多細胞生命体「溶岩コウロギ」噴火時にのみ出現 ミステリアスな「生粋のハワイっ子」「開拓者らしさ」は皆無!?交尾で大量の水分を喪失するオス パートナー選びはシビアな目で「チーズ仕掛けのワインボトル」の出番...

火山スゴイ

火山は激しいエネルギーを持ちながら、新しい島やプレートを生み出し、栄養も循環させ、長期でみると生態系を豊かにしているようです。火山は、地球の活動そのものなのかもしれませんね。火山スゴイ。地球の活動スゴイ。

タイトルとURLをコピーしました