長距離コミュニケーションをする生物を調べていたら、最も遠くまで届いていたのはクジラの歌でした。クジラは歌で会話するのですね。音ではなく歌と表現されるのは、旋律と思われる部分があったり、繰り返されるフレーズがあったりするからなのでしょうね。歌は感情の表現だったり、楽しみの1つであり、美しさの1つのように思われますが、そのように感じ取っているのであれば、音ではなく歌なのでしょうね。
鳥の歌
歌を歌うのは、主に求愛が多いように思われます。鳥の歌にもフレーズやモチーフが出て来るのですね。鳥の中でもウグイス、ナイチンゲール、メジロなどの鳴禽類は、ソングバードとも呼ばれ、歌をさえずる種が多いのだそうです。ウグイスはここ一番での持ち歌があり、カナリアは歌を忘れたりするそうですが、鳥の歌には癒しの効果もあるそうで、歌というのは不思議ですね。

クジラの歌
クジラは、イルカやマッコウクジラなどの歯クジラ類、シロナガスクジラやザトウクジラなどのひげクジラ類があるそうです。歯クジラ類は頭部を響かせて歌を歌い、ひげクジラ類は未解明の仕組みで歌を歌うようで、共に空気を体内で循環させて再利用可能なのだとか。歌にはフレーズとさらにサブフレーズもあり、時には20分以上の長さになり、地域によっても歌の種類は異なるのだとか。単なる情報伝達だけではなさそうなので、歌っているのでしょうね。

霊長類の歌
テナガザルは、2km先まで届く大きく澄んだ声で朗々と歌うようで、ペアを組んでいるオスとメスが,それぞれのパートを受け持って、デュエットするそうです。生まれつき歌えるようなので、遺伝なのでしょうね。インドリは、リズム感を持っている動物だそうで、ヒト以外では珍しいようです。3km先まで届く歌を使ってコミュニケーションを取り、ときにはデュエットもするのだとか。霊長類になると、デュエットも可能になるのでしょうかね。


歌うもの(その他)
歌なのか鳴き声なのか、どう判定するのか次第なのかもしれませんが、繁殖期のカエルの大合唱や、秋の虫の音も、歌とされることがあるようです。高周波や超音波まで含めると、小動物や植物も歌っているのかもしれませんし、低周波や振動を含めると岩石や石も歌っているのかもしれません。
歌スゴイ
個人的な見解ですが、生命活動に強く直結している発声以外の発声は、なにかの感情の発露や、喜びや楽しさや美しさに関連するように思われます。感情というものがあることを、どのようにしたら解明できるか分かりませんが、歌があれば感情もあるのかもしれませんね。歌スゴイ。地球の演奏会スゴイ。