1の分布に敬意を表して

認識に敬意を表して

生態系に関する法則を調べていると、数字に関する法則で、数字の先頭は1になることが多いというベン・フォードの法則が出来てきました。先頭に表れる数字は、1~9が均等に現れるわけではないのですね。不思議な法則のように思えますが、自然界でも当てはまるケースは多いようです。

1~9の登場頻度

均等に現れるとすると、1/9=約11%となるはずですが、1の登場頻度は約30%、数字の増加と共に頻度は減り、9の登場頻度は約5%になるそうです。log10(1+1/n)という式で表わすことが出来るようで、指数関数的な増加と関連が強いのですね。1,2,4,8,16,32,64,128,256,512と倍々に増えるバクテリアがいる場合、これらの10個の数字の中で、先頭の数字が現れる個数は、1が3個、2が2個、3・4・5・6・8がそれぞれ1個となって、だいたいですが、ベン・フォードの法則を満たしてる様子ですね。

Googleを世界一にした経済学者も応用した「ベンフォードの法則」で、帳簿や選挙などの不正を見抜く
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自然の中のベン・フォードの法則

自然に存在するものの中で、川や湖の流域面積、山の標高、物質の比熱、化合物の分子量、物体が温度に応じて放射する黒体放射、物理や数学の定数などは、ベン・フォードの法則が成り立つそうです。指数対数と関連が強いのであれば、探せば他にも出て来そうですね。これは別の単位系に変えても成立するスケール不変という性質も持つのだとか。自然の中に樹形やフラクタル構造が多いということとも関係がありそうですね。

べき分布

ベン・フォードの法則を含め、自然界には指数対数と紐づきやすい、べき分布に関連するものが多そうですね。地震の大きさと発生頻度、山火事の被害面積と発生頻度、レヴィウォークと呼ばれる動物の移動パターンなどは、べき分布の1つであるレヴィ分布に従うようです。統計的な情報のようにも思えますが、なにかの法則が根底にありそうですね。

1の分布スゴイ

先頭の数字の登場頻度の偏りは、指数対数的に起きる現象に起因しているようです。微生物の増加も、主流から枝分かれする樹形やフラクタル構造も、指数関数的でしょうし。自然の中には、共通の法則があるようです。分子量に関しても、分子の発生の仕方に何かフラクタルのような対称性のものがあるのかもしれませんね。物理定数に関しては、法則を貫く、さらなる法則があるのことへの示唆なのでしょうか。1の分布スゴイ。地球の法則スゴイ。

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