物質を調べていると、電子というものが出来てきます。電流の流れは、電子の動きによって起きるようですし、全ての分子を構成する原子には電子が含まれているようです。電子は、光子と同様に粒子でもあり、波でもあるようです。電子は、原子核の周りを回る素粒子で、電子があるおかげで、物質は結合することができ、光を生み出し、生命活動を行うことができるようです。
結合する力、反発する力
原子は99%以上が空間であり、東京ドームとマウンド上のビー玉くらいに空いているのだとか。原子の一番外側にある電子を共有することで、共有結合という強い結合が生まれるようです。また、一番外側にある電子は、他の物体の電子と電気的な力であるクーロン力で反発し合うことで反発する力が生まれるようです。
この反発する力に関して、ミクロの世界では実際には物に触れることはできないとする説があるようです。物体同士は近づくことはできるが、この反発力によって押し返され、この力が神経を通じて圧力や触感として脳に伝わるので、触れてはいない、のだとか。物質の衝突などを考えると、反発する力は、かなりの強い力まで表現できるのですね。電気の力、凄いですね。

電荷を持ち、光子を生み出す電子
電子はマイナスの電荷を持ち、原子核の中の陽子はプラスの電荷を持つようで、この引き付ける力が物質の強靭さを生み出しているようです。電子1個が持つ電荷は約-1.6×10-19Cという値のようで、電子素量と呼ぶようです。別の単位系では電荷は、プランク定数・光速度・微細構造定数・円周率の4つの定数で表すことができるみたいですが、全て定数で表現できるというのは、なんだか不思議なことですね。
また、電子は光子を生み出すようで、エネルギー準位が高→低となるときに光子を放出するので、太陽光など世界には光子で溢れているみたいです。電子は、反物質である陽電子と衝突するときも、対消滅してガンマ線レベルの光子を生み出すようで、電子と光子は関連が深いのですね。
生命活動を生み出す電子
生体内でのエネルギー通貨であるATPは、クエン酸回路や電子伝達系での電子の受け渡しによって生成されるようで、光合成や呼吸も、電子を適切に受け渡すために行われているみたいです。生物というのは思った以上に電気的な存在なのかもしれませんね。
サイズがなく、ぼんやりと存在する電子
電子は点とみなされ、明確な大きさは定義されていないようで、あえて大きさで捉えるときには、原子核の半径の1万分の1程度とみなされているようです。質量は明確なようで、約9.11 × 10⁻³¹ kgで陽子の1836分の1だそうです。サイズがないということは、粒子というより、エネルギーとして存在している感じなのでしょうか。量子の世界は不思議ですね。
また、電子は原子核の周りを衛星のように周回しているのではなく、電子は雲のようにぼんやりと存在しているみたいです。これは電子雲と呼ばれるようで、回転する扇風機の羽の残像のように、電子も空間全体を覆うように存在しているのだとか。そのため、電子は、”どこにあるか”というよりも、”どこに存在しやすいか”という確率の分布で表され、電子雲の形状として、球状のs軌道、ダンベル型のp軌道、トーラス型を含むd軌道などがあるようです。ますます不思議ですね。
電子スゴイ
ほとんど全ての物質にある時点で、電子の存在は重要なのでしょうけど、電荷を持つことによって生まれる効果は凄いですね。プラスとマイナスで、引き付け合ったり反発し合ったりする単純なシステムが組み合わさってこの世界を作っているのも凄いことですね。そう考えると電荷っていったい何なのだろうかとも思います。電子スゴイ。地球に関わる全ての電子スゴイ。