個体数は少なくても生態系のバランスに大きな影響がある種をキーストーン種というそうです。石のアーチの頂上にあるくさび形の石のことで、このキーストーンを外すと全体が崩れてしまうと。地域の生態系全体を安定させている重要な種なんですね。

オオカミがいないと、ヘラジカは一カ所に留まり植物を食べ尽くしてしまうと。オオカミがいると、ヘラジカは警戒して移動するので植物が適度に残るのだそうです。生態系エンジニアと呼ばれるビーバーはダムを作り水生生物を増し、森の巨大な庭師と呼ばれるアフリカゾウは増えすぎるアカシアの樹をなぎ倒し森に光を浸透させ、アオブダイはサンゴを覆う大型藻類を食べてくれると。

キーストーン種は、他にはシロアリ、ラッコなどがいるみたいです。ラッコはウニを食べるのですね。ウニが増えると海藻が食べ尽くされてしまうのでラッコが必要だ、ということみたいです。シロアリは、日本の家の柱に巣食う種ではなく、サバンナの地下にいるシロアリのことなんですかね。窒素固定能力が高く、地域の樹木の必要な窒素の50%以上を提供している可能性があるらしいです。

また、サワロサボテンは30mもの根を伸ばし水を蓄えて、干ばつ期にも生存するので、多くの種の食物や休息地になっているそうです。長寿であり、水を貯えると1000~2000kgにもなるそうです。確かに多くの命を支えていそうですね。他には、高山に住むナキウサギの作る干し草の山は、彼ら自身の食料供給だけでなく、他の種が厳しい冬を生き抜くために役立つそうです。

ハゲワシ、ライオン、ミツバチ、サケなども該当するようです。イメージ通りの重要性だと思われます。気になる種をいろいろ調べてみましたが、少ない個体数で生態系のバランスを取っているキーストーン種の存在は重要ですね。欠かせないピースと言われるように実際にパズルのように絡み合っているように感じます。複雑でいてバランスが取れる地球の生態系はスゴイですね。