最古の岩石が見つかったカナダ北部を調べていると、この一帯は永久凍土なのですね。永久凍土は、2年以上凍結した土壌や地盤のことで、場所によっては厚さ数百mにもなるそうです。そして、北半球の20%は永久凍土だそうで、思った以上に広い範囲に広がっているようです。日本の富士山や立山の頂上付近も永久凍土に該当するのだとか。

長い間の凍結状態が、岩石や地殻などを当時のまま保存したのかもしれませんね。凍って氷に覆われた土壌は、岩石以外にも様々な生物の遺骸を保管していたようで、約2~5万年前の犬もしくはオオカミ、サイ、絶滅した種の馬やライオン、そして約100万年前のマンモスが見つかっているそうです。マンモスのスケール、スゴイですね。さらに約200万年前のDNAも見つかっているのだとか。

永久凍土からは、未知の古代ウィルスや微生物も見つかっているようで、そのいくつかは蘇生に成功したそうです。氷に閉ざされて酸素などがない状態で、クリプトビオシスと呼ばれる休眠状態にあったようで、水を与えたところ蘇生したようです。まるでコールドスリープですね。

この永久凍土の保管する能力の高さを利用して、スヴァールバル諸島の永久凍土の島に、世界中の植物やその原種や野生種などの約85万種の種子を保存するプロジェクトが進んでいるそうです。種子の方舟と呼ばれているのだとか。壮大なプロジェクトですね。

そして、永久凍土での雷の威力は凄まじいようです。通常、雷は導体である地面の内部に流れていくのですが、永久凍土の地中は凍っていて電気を通さないために、地面を大量の電流が流れるのだとか。
また、永久凍土は大量のメタンや水銀も保持しているようです。大気と海の流れなどによって北極圏に水銀が集まっているようで、大量の水銀が眠っているのだとか。氷の力、スゴイですね。
永久凍土を調べてみましたが、痕跡の年月も、保持している物質の量も、壮大なエリアのようですね。太陽光を反射することも加えて、永久凍土には多くの役割があるのでしょうね。永久凍土、スゴイ。地球の気候、スゴイ。