土について調べていた時に、岩石の風化の年月を知りまして。岩石が風化して砂のように細かくなるのには、数千年~数万年かかると。サイズや材質にもよると思いますが、花崗岩の風化速度は1,000年で数ミリくらいだそうです。花崗岩は丈夫な方なのかもしれませんが、岩石が砂やさらに細かい粒子になるまで気の遠くなるような年月が必要ということですね。

水もルートによっては長い年月をかけて海に辿り着くと聞いた気がします。海などから蒸発して雨となって、山や森林に降り注ぎ、土中や地中を長い年月かけて、海に流れ出ると。氷河の水循環は20~100年、海洋の水循環は3,200年、地下水の水循環に至っては数百年~一万年と言われているそうです。長い年月かけて地下水が岩石でろ過されて、たくさんのミネラルを含んだ水になるそうです。
石油などの化石燃料も数百万年~数億年かけて生み出されているそうです。古代の動植物の死骸が、地中に埋没し、地下の高温高圧で長い時間をかけて化石燃料に変化するそうです。石炭は主に植物の死骸から、石油と天然ガスは主に海洋プランクトンなどの死骸から生成されると。数億年という年月は想像もつきません。

他にも、水晶などの鉱物も結晶が大きくなるのに、高温高圧下で数百年~数千年かかるとか。そして地熱による地殻運動のサイクルもまた数千万年~数億年というスケールなんですね。マントルが溶けて地表にでてプレートになり移動してマントルまで沈み込んで、地球内部を循環して、また地表に出るというサイクルは、地球上で最も長いサイクルなのかもしれません。
生活に必要なものから地殻運動のサイクルまでになりましたが、いずれも気が遠くなるような大いなる年月を経てきているのですね。長い年月かけて出来たものを、長い年月かけずに手に入れて利用するのは非常に便利なことだと思われます。地球や自然を通じて長い年月かけた数々の作用や営みの労力を、ショートカットして使用しているので当然便利なんだと思います。そのうちほとんどは、人の一生では足りなすぎるような長い年月ものばかりで、循環や生成のスケールの大きさもスゴイことではあるのですが、今回は年月の偉大さについて。年月スゴイ。地球スゴイ。