ハビタブルゾーンに敬意を表して

認識に敬意を表して

公転を調べていたら、地球の生物が生きていけるような条件が整った恒星系の範囲をハビタブルゾーンと呼ぶようです。その条件は、十分な大気があり、惑星の表面に液体の水が存在できることだそうです。太陽系では、太陽と地球の平均距離の0.97~2倍の範囲が該当するようです。これより近いと熱すぎて、遠いと冷えすぎるみたいですが、0.97ということは熱すぎる限界ギリギリなのですね。

生命の居住可能条件

条件をさらに見てみると、以下の項目のようになるみたいです。

  1. 惑星が十分な質量を持ち、大気が安定に存在できること
  2. 惑星の表面温度が0~100℃の範囲で、液体の水が安定に存在できること
  3. 太陽からの距離が適切で条件2を満たすこと
  4. 太陽の周りを円に近い軌道で回り、太陽からのエネルギーの変動が少ないこと

他には、強い紫外線を放射している恒星の近くでは惑星は形成されないようなので、太陽からの紫外線が適度であること、地球の自転速度、大気の量と組成も適切であること、などが挙げられるようです。0~100℃という条件も生物が生息するには少し広いような気がしますが、こうやって見ると地球の満たしている条件はスゴイですね。

ハビタブルゾーンの境界

太陽に近い内側の境界は、水が蒸発を始めるかどうかで決まり、太陽から遠い外側の境界は、水が凍り始めるかどうかで決まるようです。いったん蒸発が始まると、水蒸気による温室効果が強くなって温度は上がり続けて暴走温室状態になり、いったん凍り始めると、アルベド(太陽光の反射率)が上がって温度が下がり続け全球凍結状態になるのだとか。そのため、内側の境界条件を暴走温室条件、外側の境界条件を全球凍結条件と呼ぶそうです。境界は非常に激しい現象が想定されているのですね。

月や火星も条件を満たしているかも

水星や金星は太陽に近いので、表面温度が高くなって液体の水が安定に存在できないようですし、木星や土星はガス惑星なので、これもまた水が安定に存在できないようです。その点では、月と火星はかつて水があった痕跡が見つかっていることもあり、ハビタブルゾーンに入っていると言えるようです。かつては生命がいた可能性が研究されているイメージがありますが、条件を満たす希少な星なのですね。

さらに他の条件

ハビタブルゾーンの様々な条件がある中で、惑星が作られた時点での内部の温度も重要な要因となると説があるようなのです。本来は、マントルの対流によって内部の温度が下がることで地表は適温になるようなのですが、地球はマントルの対流による効果は薄いようで、誕生初期からすでにある程度ちょうどいい温度だったと考えられるのだとか。

惑星に生命が存在できるための、距離以外の条件
惑星に生命が存在できる条件として、いわゆる「ハビタブルゾーン」にあるというだけでは不十分だという研究論文が発表された。惑星誕生時の内部の温度も重要な条件となるという。

ハビタブルゾーン、スゴイ

生命が居住可能であるための条件は、なかなか厳しい条件のように思われますが、これを満たしているということは凄いことですね。そして、地球は、誕生の時から位置も温度も絶妙なちょうど良さだったというのも不思議なことですね。ハビタブルゾーン、スゴイ。地球の存在スゴイ。

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