素粒子を調べていると、3つで1組になっているものが出て来ます。三つ組のことをトリプレットというのですね。二つ組は、プラス・マイナスやN極・S極など相反する性質を持つ双対が多いようですが、三つ組となると、組み合わせや相互作用や動きが生まれるのでしょうか。
素粒子にまつわるトリプレット
物質を構成する原子は、<電子・陽子・中性子>から構成され、さらに陽子と中性子は3つのクォークから構成されるそうです。クォークや電子には3世代あるようで、クォークには上系列の<アップ・チャーム・トップ>、下系列の<ダウン・ストレンジ・ボトム>の種類があり、電子には<電子・ミュー粒子・タウ粒子>があるようです。ニュートリノという素粒子も同じく<電子・ミュー・タウ>と3世代が存在するようです。
素粒子の世界は不思議なのですが、電荷で言えば、<プラス・マイナス・中性>という3つの状態があるように、<物質・反物質・何もない状態>というものもあるようです。

DNAにまつわるトリプレット
DNAの塩基配列は、A・T・G・Cの4種類の塩基が並んだもので、コドンと呼ばれるこれらの塩基3つの組み合わせが、タンパク質の設計図となるそうです。DNAからmRNAに転写されると、T→Uと置き換えるようで、CGUだとアルギニン、AAUだとアスパラギン、CAAだとグルタミンを示すようです。4×4×4通りの組み合わせですが、重複もあり、できるタンパク質は20種類なのだとか。

その他のトリプレット
物質は、三相<固体・液体・気体>と呼ばれる基本的な状態を持つようで、主に圧力と温度によって変化するようです。空間も座標で表すと<x軸・y軸・z軸>と3次元で表すことができるようですし、ヒト特有なのかもしませんが、光の三原色<赤・緑・青>も、サカナやニワトリ特有なのかもしれませんが、光を感じる第三の眼がある松果体を入れて<右眼・左眼・第三の眼>も、ある種の三つ組と言えるかもしれませんね。

トリプレット、スゴイ
他にはヒトの認識によるところが大きいかもしれませんが、生態系での<生産・消費・分解>や、天体としての<太陽・地球・月>や、領域としての<陸・海・空>や、3つの原子からなるH₂O(水)、CO₂(二酸化炭素)なども3つ組なのかもしれません。3つの要素が存在すると、ある種の相互作用や複雑性が生まれていくと思われます。万有引力による天体の運動予測で、1つの天体は簡単、2つの天体の相互作用は計算可能、3つの天体の相互作用になると極端に難易度が上がる、三体問題のように、3つの要素は複雑系を生むのでしょうね。トリプレットの生み出す相互作用スゴイ。地球の三つ組スゴイ。
