地球の太陽光の反射率であるアルベドなどを調べていると、地球には、磁気や大気の防壁のようなものがあり、その防壁にも窓のようなものがあり、適度に出入りが行われている話が出て来ます。特に、地球の外からは、熱エネルギーも磁気エネルギーも電磁波に乗ってくることが多いようで、特定の波長の電磁波を通す範囲を窓と呼び、地磁気の窓、電離層の窓、大気の窓などがあるようです。
地磁気の窓
地球の地磁気が生み出す磁気圏は、太陽風からの防壁になっているようですが、南極・北極などの地域では磁力線が垂直に近いため、粒子が入りやすいのだそうです。他にも、地球磁場の密度が薄い領域から太陽風のプラズマが流入することで、プラズマシートという領域ができ、この領域のプラズマが極地に流れてオーロラなどの現象を引き起こすのだとか。
電離層の窓
紫外線やX線によって電離している地球の電離層は、多くの波長の電磁波を反射する防壁のようになっているようですが、主に30MHzまでにの低周波を反射し、300MHzまでの中周波の一部を吸収し、300MHz以上の高周波は透過するのだそうです。紫外線の量に応じて領域の規模が変化するようで、太陽活動の約11年周期とも連動しているのだとか。
大気の窓
水蒸気、二酸化炭素、オゾンなどの気体が含まれている地球の大気は、それぞれが電磁波の一部を吸収する防壁のようになっているようですが、可視光や赤外線などの電磁波を通過させる窓があるそうです。窒素は0.1μm以下の電磁波を、酸素は0.1~0.2μmの紫外線を、オゾンは0.2~0.3µmの紫外線などの生物にとって強すぎる電磁波を吸収しているみたいです。また、メタン・二酸化炭素・水蒸気は一部の赤外線を吸収して地表を保温しているのだとか。これらに吸収されないおかげで可視光は地表にまで届き、吸収されない周波数帯の赤外線があるおかげで地表に溜まった熱を宇宙に放出できるのですね。

地球の窓スゴイ
防壁のような役割と、窓として出入りする役割の両方を併せ持つ構造は、凄いですね。防壁がないと地表の生物が強い電磁波を浴びることになるでしょうし、窓がないと光も通せず、熱も逃がせないということで、この相反する役割の絶妙な組み合わせによって地球の生物は生きていくことができるのだと思われます。大気の組成スゴイ。地球の窓スゴイ。