コケを調べていたら、コケは森林限界を超えて亜高山帯域や高山帯にも生息できる植物とのことで、山岳帯の情報が出てきました。山岳帯は、気温・気圧が低く、乾燥し、紫外線が強いなど過酷な環境になることが多いそうで、その中でコケは貴重な水を蓄えて生態系を支えているのだとか。コケ、スゴイ。コケのおかげもあってか、山岳地帯の生態系は過酷な環境であるはずなのに生物多様性に秀でているそうです。
山岳帯の地形は、急傾斜地になっていることが多く、雨が降る斜面や雨が降らない斜面など、距離が近くてもエリアによって異なる環境になることが多いようです。また、高度によって気温・湿度・強風などの環境の変化が大きいため、1つの山岳の中に複数の異なる環境があり、その環境それぞれに適応した生態系があるのだとか。山岳、スゴイですね。
標高などの環境の違いによって、植物や昆虫などの集団間に種分化という遺伝的な分化が起きているという説もあるようです。1つの種が複数の種に分かれることで多様性を生み出すのだとか。とはいえ高山帯は過酷なので、植物は早く生育して種を残すために小型になるようなのです。強風対策にもなっているのでしょうね。高山植物は種が違ってもだいたい5つくらいの形に収束しているようです。その中には発熱植物もあるのだとか。
また、山岳地帯の地形は、生物多様性を生む以外にも雨をもたらす役割があるようです。山で降った雨は、森林に降り注いだり、地下水や川となって下流に行き渡るなど、壮大な水の循環に繋がっているのはスゴイことですね。気流が山の斜面を上昇し、高高度の低圧による断熱膨張で温度が急激に下がって雲ができ雨が降るのですね。斜面というのが重要なんでしょうね。

そして、高山での栄養循環は、重力によって上から下に流れることが多い中で、風によって重力に逆らう形での循環もあるようなのです。山のふもとから、風で昆虫が高山帯に運ばれ、高山に住む鳥のエサになっているのだとか。そんな循環があるのですね。風、スゴイ。風を生み出す山岳、スゴイ。

山には森林があることが多いのですが、今回は森林限界よりも高い山岳を調べてみました。生物多様性を生み出し、雨や風を生み出し、循環のキーともなっている山岳、スゴイ。多くの山岳を生み出している地球、スゴイ。